【必読】日本のインサイドセールスの成り立ちとは?

インサイドセールス

インサイドセールスの始まりを知っていましたか?

皆さんは、インサイドセールスとは、ある会社の登録商標であることをご存じだろうか?日本で最初にその手法を確立し、インサイドセールス一筋で普及活動をしているのが、株式会社ピー・ディー・アール(東京都港区)である。

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インサイドセールス / insidesales(登録番号5288290号)

設立は2001年1月。支援企業は165社を超えた。日本にインサイドセールスという名前が普及する前から、その手法を体現し、その名をアメリカから授かり国内に広げた、日本のインサイドセールスの生みの親と言っても過言ではない。実際に、「インサイドセールス」は、同社の登録商標である。日本のインサイドセールスを牽引してきた同社社長、沼澤氏に真のインサイドセールスとは何か?を伺った。

インサイドセールスの始まりは、1992年

沼澤氏が、インサイドセールスに取組み始めたのは、1992年。
現在は東証2部に上場している半導体商社(神奈川県横浜市)に入社したことがキッカケだった。

(以下、沼澤氏)

「当時は、インサイドセールスとは呼ばずに、勢子(せこ)手法と呼んでいました。勢子とは、狩猟を行う際に、野生動物を追い出したり、射手のいる方向に追い込んだりする役割の人です。

言い方は、いかにも昭和な匂いがしますが、大事なことは、役割分担がなされている、ということです。

この時代に、CRMという言葉も無かったですが、転職した半導体商社(以下、同社)では見込顧客を含む何万件という顧客データベースを構築していました。私が、フィールドセールス(当然、当時この呼び方もありません)で、派遣社員2名をインサイドセールスのスタッフとして、3名の部隊でインサイドセールス人生がスタートしました。」(以上、沼澤氏)

沼澤氏の勢子手法(インサイドセールス)部隊のお陰で、同社は業績を拡大した。1994年に半導体の仕入れ先であったアメリカのメーカー企業から表彰されることとなり、シリコンバレーで開催された表彰式で、沼澤氏が勢子手法について話したことろ、メーカーの副社長から、「それをアメリカでは、インサイドセールスと呼ぶんだ」と言われた。当時、誰もインサイドセールスという言葉を知らなかったが、この日を境に、勢子手法と呼ばず、インサイドセールスと呼ぶようになった。

その後も、同社はインサイドセールスによって業績を伸ばし、1998年にはIPOを果たす。

(以下、沼澤氏)

上場後、ある経営者勉強会にてインサイドセールスについて発表する機会がありました。その際に、非常に好評で、完璧な営業手法だ、と絶賛いただき、コンサルティング依頼を受けました。半導体商社ながら36社にインサイドセールス導入支援コンサルティングを実施し、初めて社外にインサイドセールスのノウハウを提供したことになります。これを機に、少しずつ日本でもインサイドセールスへの認知が開始され始めました。」(以上、沼澤氏)


◆近年のインサイドセールスのトレンドをどう見ているか?

最近ますますインサイドセールスが注目され始めている。日本国内で唯一のインサイドセールスに関する書籍を出版している株式会社ピー・ディー・アール。(インサイドセールスの実務、東洋経済新報社、2013年出版)四半世紀以上インサイドセールス一筋で走ってきた沼澤氏は、近年のインサイドセールスのトレンドについてどう感じているのだろうか。

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(以下、沼澤氏)

ここ数年、当社へのお問合せ、ご相談が増え続けています。その内容は、

・インサイドセールスを自社に導入したい企業 からはもちろんですが、それだけではなく、

・コールセンター事業を行っていてインサイドセールス事業にピボット(事業転換)したい、

・インサイドセールス支援事業を行っているが自分たちのインサイドセールスが合っているか教えて欲しい、

という相談が多くなっていきています。

私は、インサイドセールスが正しく広がって欲しいと願っています。

本来では、インサイドセールス支援事業会社は競合他社となるのかもしれませんが、当社だけでノウハウを滞留していては日本のインサイドセールスの未来には貢献できないと考えています。

何より、今までコールセンターや営業代行業を行ってきた会社が、提供サービスを進化させずに呼び方だけをインサイドセールスと変え、あまり進化の無い手法により、インサイドセールスは効果的ではないという風潮がが広まっていくことは絶対に避けたいのです。」(以上、沼澤氏)

◆真のインサイドセールスとは?

インサイドセールス成功のための秘訣を沼澤氏は教えてくれた。

・インサイドセールス実行のための企画立案

・各ステータスに応じた業務(JOB)企画設計

・セールスリードの定義

・JOB企画ごとのスクリプトの作成

・CRMの要件定義

・インサイドセールススタッフへの導入研修

・インサイドセールススタッフの育成管理を行うSVの人選

・マーケケティングとフィールドセールスとの連携体制

などなど・・・上記は必要最低限の項目で、もっと細かな事前設計が求められる。インサイドセールスとは、マーケティングとフィールドセールスのハブとなる役割であるため、導入が成功すれば効果は大きい。当然、そのための準備は、楽ではなく一朝一夕にはいかない。準備の可否は非常に大切で、これに加えてインサイドセールス業務開始後のトレーニング、分析、フィードバックも重要となる。

(以下、沼澤氏)

「残念なことに、まだまだ国内にはモデルケースとなる企業も少なく、独自で実行することは効率が良くありません。内製化ができないということではなく、最初の設計時点では、専門家・経験者への相談をすることお勧めします。その方が結果的に、時間が短縮でき、投資対効果も高いです。インサイドセールスを取入れることは、そのコスト以上の、業績向上は見込めますので、ぜひ、うまく外部リソースを活用する企業が成功していくでしょう。」(以上、沼澤氏)


いかがでしたか?インサイドセールスの第一人者である沼澤氏に、その歴史を教えていただきました。文中にもあったように、正しくインサイドセールスが普及し、それを導入した会社の業績が上がることを心から願っている様子が見て取れました。単なる、営業効率化の手法というよりは、経営戦略としてのインサイドセールスとして捉え、確りと準備を行う企業こそが、成功していくと言えるでしょう。